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開催中の『千の翼』展の初日に来て、一点お買上のお客さまが二度目の来廊。
初日は人も多かったので、昨夜はワインを飲みながらゆっくりお話しができました。

b4cf5a9f.jpeg




『千の翼』 冨長敦也作
No.52/1000
素材:トラバージン イタリア産
高さ 7.6cm


お嬢さんがご結婚。

そのお祝いのプレゼントとの由。

そのことを知って、しみじみと作品を見直す。

頑張り過ぎずに、でも、頑張れ。風邪ひくな。ちゃんと食べてるか?・・・・・・

巣立っていく愛する娘への父からのメッセージ。

面と向かっては言えないメッセージがこの小さな石に込められる。

シャイな父娘の関係は、親子とはいえ相手を慮っていて、とても素敵だ。

幾つものメッセージを抱え、千の翼はその役目を果たす。


お式はこれからだそうだ。

バージンロードを娘と歩き、愛娘を新郎に引き渡すときに、

「形式破りでも、ひとこと言うぞ!!」

少し酔った頃を見計らって、どんな一言?って訊ねた。

が、その一言を聞きだすことはできなかった。

映画「三丁目の夕日」のスズキオートのオヤジを思い出してしまった。

新たな旅立ちと共に生きるこの作品も幸福だ。
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暫く会っていなかった高校時代のクラスメイトのY君が

缶ビールを下げて午後2時過ぎにプラネットに入って来た。
                                プラネットは、新小岩にある弊社のギャラリー&サロン。

「今、会社辞めてきた帰りだよ。主ちゃん一杯やろうよ。」

とんだ雨の午後の訪問者だ。

だが、今までのサラリーマン時代より、作品の見方が違うように感じる。

ビールグラスを片手に、舐めるようにみている。

「退社記念に、ひとつ作品を持てば、」と勧めてみる。

結構真剣に受け止めていているようだ。

「こんな機会ないぜ!辞表を出したその足でギャラリーに寄るなんて!
 作品が呼んだんだよ!」

私は具象性の高い5点を選んで並べる。

また、ビール。

ネクタイをはずす。

幼少の頃の話に花が咲く。

我々の幼少の頃は格差はなかった。

お大臣の子どもも平等に三角ベースで暗くなるまで遊んでいた。


午後5時、約束があると帰り支度をしながら、

私が選んだ5点からではなく、かなり抽象性の高い作品を選んだ。

ff87bae9.jpeg


千の翼 冨長敦也作 No.68/1000
ライムストーン  ポルトガル産
高さ57ミリの小さい作品

「背景に大きさを感じる」と目を輝かせた。

これが、Y君の新しい人生の始まりのかたちなのだろう。

傘をさし、心なしかふらつきながら帰っていくY君を見送った。

小雨が煙る中を歩くY君の後姿が大きく輝かしく光って見えた。

弊社のギャラリーは新小岩の住宅地にある。

今日、学校帰りの少年がひとり入ってきた。

ランドセルを背負った少年は小5、10歳。

60点ほど並んだ手のひらサイズの冨長さんの石彫を

撫でる様にみている。

触ってもいいよ、と話かけると、

嬉しそうに、はにかみながら、

その小さな手指で、優しく触った。

ceaefcb0.jpeg
気持ちいい、と呟き、また来ると言って

芳名帳に名前を書いて帰っていった。

住宅地ならではの小さな来客に心優しくなった。


S君ありがとう。小さなお客さまに勇気をもらった。

またおいでね。
ここのところ、弊社、愛宕山アートワークスのホームページの更新をしています。

HP作成ソフトが古かったので、バージョンアップ版を購入、インストールしました。
確かに作業性はアップします。

しかし、これって、エンドレスないたちごっこの壷にはまり込んでいるようで、若干の不安を感じてしまう私です。

何れにしても、アーティストは今日も新作の産声がある訳ですから、その紹介を続けていきます。

敬愛するLA在住彫刻家 大平實さんが拙宅に3週間逗留していました。

アーティストと過ごす時間は私にとって貴重なものです。

何より、アーティストの視点を間近に触れることができます。

鑑賞者の方々に作品を紹介するのが私の仕事。

アーティストが何を見つめ、何を表現するのか・・・。

作家は多くは語りません。作家の考えを押し付けないために。

作品を見る側が自由に感じ取るのです。

しかし、橋渡しする私の立場では、作家をよーく知っておくことも大事なこと。

大平さんと彼の郷里の新潟県胎内市を旅しました。

胎内川沿いの谷間にひろがる新緑が薫る豊かな田園風景。

田植えが終わり、青田を渡り来る風は佇む人の心を浄化するようです。

そんな風景が大平さんの原風景です。

作家の原風景を体験し、翻って作品と接すると、また別のものが見えてきます。

胎内市には大平作品を堪能できる美術館があります。

是非、作家の原風景と作品を並べて鑑賞してみてください。

09dc51a9.jpgohira_muse_1_s.jpg







       胎内川沿いの風景         大平美術館室内



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