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ここのところ、「彫刻」「抽象」をキーワードに、かつて読んだ本を読み返している。

これが、なかなか面白い。心に響いた一節を随時紹介していきます。

『坐忘録』(堀内正和著、1990、美術出版社刊)もそのうちの1冊。

著者は堀内正和。2001年に90歳で亡くなった日本の現代彫刻のパイオニア。

弊社銀座時代には個展もしていただき、多くのことを学ばせていただいた。

『坐忘録』 は、自身彫刻家である著者の視点で主に現代彫刻家を綴っていて、

とても学ぶところの多い本。彫刻家の自身のためのノートとでもいえる本です。



今日の一節 :

『 芸術は人間になる果実だ 』

坐忘録 26頁 フランスの彫刻家、画家でありまた詩人でもある ジャン・アルプの

言った言葉として紹介している。(ジャン・アルプ 1886-1966)

なかなか、詩人らしい、心に響く一節です。

そんなアルプの世界を堀内は、

「人間は木や石や水や雲と同じ価値の無名の自然の一員であり、その一員になる

果実である作品もまた木になる果実と同じように自然の一員になってしまう。これ

がアルプの世界だ。無差別平等界といってよかろう。」 といい、そして、

「その作品が「何を表現しているのですか」と訊かれても、アルプとしては、

「ではあの木あの雲は何を表現しているのですか」と問いかえすより答えのしようが

ないのである。」 と著者は括る。


『坐忘録』は、美術史家や美術評論家のテキストとはまた違う視角の文章で、

分かり易く、また、美しい文章です。美術関連の文章ですが、人間としての生き方、

をも示唆するお奨めの一冊です。  是非、一読あれ!!










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